軍用トレーナーからモードの定番となった"BW ARMY"!
1970年代後半、西ドイツ軍の兵士が屋内訓練で着用するために生まれたとされる通称"GERMAN ARMY TRAINER(ジャーマン アーミー トレーナー)"。"BW"とはドイツ連邦軍を意味する"BUNDESWEHR(ブンデスヴェーア)"の略称であり、そのルーツから"BW SPORT"や"GAT"とも呼ばれてきた。誰が原型を作ったのかは今なお諸説が残り、"ADIDAS(アディダス)"と"PUMA(プーマ)"、ともにドイツを代表するスポーツブランドの名が挙げられている。一方で、アディダスが1980年代から90年代にかけて軍用のトレーニングシューズを生産していたことは広く知られている。摩耗しやすいつま先を補強するTトゥ、素早い切り返しを支える薄いラバーソール、ブランドを前面に出さない簡潔なサイドパネル。その端正な姿は、すべてが訓練用具としての合理性から導き出されていた。
1989年のベルリンの壁崩壊と東西ドイツ統一を経て、軍の規模が縮小されると、役目を終えたトレーナーが市場に流通。白いレザーにグレーのスウェード、ガムソールを合わせた控えめな佇まいは、ファッションシーンへ浸透していく。1990年代に"MARTIN MARGIELA(マルタン・マルジェラ)"がオーストリアでヴィンテージの個体と出会い、買い集めた実物を洗浄、再塗装して1999年春夏のアーティザナルコレクションに採用。その思想は後の"REPLICA(レプリカ)"へ受け継がれ、軍用の機能美をモードの普遍へと押し上げた。以降、多くのデザイナーがこのシルエットを再解釈してきたことも、ジャーマントレーナーが持つ完成度の高さを物語っている。
そのデザインを現代のファッションシーン仕様にしたのが"BW ARMY(ビー ダブリュー アーミー)"である。今回は、アッパー全体を毛足のあるシンダーカラーのスウェードで包み、Tトゥ、アイステイ、ヒールまで同系色で統一。スリーストライプスを思わせる強い主張を避け、サイドには軍用モデルの面影を残す二本の細いパネルを走らせた。くすんだグレーブラウンにバーガンディのシューレースを差し込み、落ち着いた配色の中へわずかな色気を加えている。替え紐にはアッパーに馴染むトーナルカラーを用意し、表情の変化も楽しめる。レザーライニングで足当たりを整え、薄くフラットなガムラバーアウトソールには、細かな三角形のトレッドと同心円状の意匠を配置。ミリタリーシューズの簡素な美しさを保ちながら、自然にスタイリングに溶け込む上品な一足へと仕上げられている。
日本国内では2026年7月17日よりADIDAS ONLINEにて発売予定。価格は19,800円(税込)。また新たな情報が入り次第、スニーカーウォーズのXやFacebookなどで報告したい。
Item Detail
アディダス オリジナルス BW アーミー シンダー/シンダー/ガム (KK2711)
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