"NIKE(ナイキ)"の原点を語るうえで欠かせないのが、共同創業者でありオレゴン大学の陸上コーチでもあった"BILL BOWERMAN(ビル・バウワーマン)"の実験精神である。軽く、路面をしっかりと捉えるアウトソールを求めた彼は、家庭用ワッフルメーカーの格子模様から着想を得て、凹凸のある"WAFFLE SOLE(ワッフルソール)"を考案。1972年の試作モデル"MOON SHOE(ムーンシュー)"、1974年の"WAFFLE TRAINER(ワッフル トレーナー)"などを経て、1977年に"WAFFLE RACER(ワッフル レーサー)"が誕生した。薄く軽量なミッドソールと接地面を広く取ったワッフルアウトソールは、当時の競技用ランニングシューズに必要な軽さ、クッション性、グリップを一つにまとめていた。
現在のロープロファイル人気とも重なり、70年代の機能的なランニングスタイルを日常へ取り入れられる一足として再び存在感を高めている。現行の"WAFFLE RACER SE(ワッフル レーサー SE)"は、レザーとテキスタイル、密度の異なるフォームミッドソールを組み合わせて履き心地を調整。今回のベースとなるのは、太さの異なる糸が格子状に浮かぶリージョングリーンのテキスタイル。目の細かな一般的なナイロンとは異なり、編み目の起伏がはっきりと見えるため、光を受ける場所と沈む場所が生まれ、単色でも濃淡が感じられる。つま先を囲むマッドガード、アイステイ、ヒールカウンターには、シボを残した同色のレザーを配置。サイドを走る大ぶりなスウッシュには、滑らかなブラックレザーを使用。ヒール上部にも同じブラックレザーを添え、その上からグリーンの"NIKE"ロゴを刺繍。履き口は落ち着いたオリーブのテキスタイルで包み、外側の粗さに対して足に触れる部分はすっきりと整えている。シュータンはセイルのテキスタイルで切り替え、縁から黄味を帯びたフォームをのぞかせる切りっぱなし仕様。アウトソールにはブラックラバーを使い、大きなワッフルラグをつま先まで巻き上げた。織り、革、フォーム、ラバーという異なる素材が、リージョングリーン、セイル、ブラックの抑えた配色の中でそれぞれの個性を主張する一足となっている。
日本国内では2026年7月12日よりNIKE.COMにて発売開始。価格は13,860円(税込)。また新たな情報が入り次第、スニーカーウォーズのXやFacebookなどで報告したい。
(pic. NIKE)